島原半島ジオパークについて
◇雲仙温泉
雲仙温泉
今も活発に噴気を上げている雲仙地獄。周囲には硫黄の臭いが漂います。「お糸地獄」、「大叫喚地獄」など、およそ30箇所ほどの地熱地帯があります。島原半島を代表する観光名所、雲仙地獄。硫黄の香りが立ち込め、地の底から吹き出す蒸気と熱気が辺り一面を覆い尽くす光景は、まさに地獄そのもの。ここはキリシタン殉教の舞台になったことでも知られ、殉職碑も建てられています。
雲仙温泉2
旧八幡地獄。50年ほど前までは左の写真のような、活発な地熱活動が見られましたが、現在はほとんど見られません。そのため、ススキやマツなどの植物が、徐々にこの地帯に侵入してきています。
雲仙温泉3
雲仙地獄の中で最も噴気活動が激しい「大叫喚地獄」。
雲仙温泉4
温泉の湯を使ってゆでられた温泉たまご。火山の恵みを利用した名物は、観光客に大人気です。

雲仙温泉は、島原半島のほぼ中央に位置する硫酸塩泉で、数多くの旅館が立ち並ぶ九州でも有数の温泉地です。雲仙の地名は、大宝元年(701年)、僧行基によって開山した「温泉山満明寺」の山号から由来し、温泉と書いて「うんぜん」と読まれていた時代があります。約350年前に加藤善右衛門が湯宿を設置した雲仙温泉は、その標高の高さ故に夏でも涼しいため、明治以降は、主に外国人向けの温泉保養地として栄えました。

 

 

 

 

雲仙温泉で有名なのが”雲仙地獄めぐり”です。雲仙地獄の中の東端に当たる大叫喚地獄付近は、現在最も活発な噴気活動が見られます。噴気活動は、西に向かうに連れて徐々に衰退していきます。大叫喚地獄から西に数百メートル移動した旧八幡地獄付近は、熱水変質によって生じた白い岩石が観察できるものの、噴気活動はほとんど見られず、ツクシテンツキやススキ、アカマツなどの植生が徐々に侵入しています。さらに、雲仙温泉の西端に位置する原生沼は、以前は地獄でしたが、噴気活動が全く認められない湿原となっています。現在最も活発な噴気活動が見られるのは東端の大叫喚地獄で、このことから、地獄地帯は、徐々に東に移動していると考えられています。

雲仙地獄は、キリシタン殉教の舞台となったところで知られており、仏説に基づくさまざまな地獄の名称が30近く付けられています。高温の噴気や熱水が噴出しており、地獄一帯は硫化水素の独特のにおいが漂っています。

雲仙温泉街にある「雲仙お山の情報館」では、島原半島の温泉の成因に関する科学的な展示があるほか、バードウォッチング、野外観察会といった、楽しいイベントも開催しています。

◇小浜温泉
小浜温泉
雲仙温泉の山裾、橘湾に面した海辺の温泉郷・小浜。その歴史は「肥前風土記」(713年)に記されているほど古く、1914年頃から次第に湯治場として利用されるようになったと言われています。
小浜温泉1
小浜温泉街を遠望。市内各所から高温の温泉(塩化物泉)がわき出しています。
小浜温泉2
小浜歴史資料館内にある小浜温泉の源泉。櫓の上まで100℃近い温泉が自噴しています。
小浜温泉3
歴史資料館から200mほど北に移動した場所にある刈水(かりみず)鉱泉。炭酸を多く含むこの鉱泉の水温は、歴史資料館から数百メートルしか離れていないにもかかわらず、わずか30℃程です。
小浜温泉4
長さ105メートルを誇る日本一長い足湯「ほっとふっと105」。「ウォーキング足湯」や「ペット足湯」、「温泉蒸し釜」などの設備も無料で利用できるこの足湯は、連日多くの人で賑わっています。

小浜温泉は、100℃前後の源泉を一日に8000トン以上も湧出する塩化物泉で,国内有数の泉温と放出熱量を誇ります。約1300年前の古文書にも記述が 見られるほどの歴史のある温泉で、17世紀には温泉を管理するための役職が置かれていたほどです。代々、小浜温泉の源泉を管理し、温泉街の発展に尽力した 本多家の屋敷跡は、現在は小浜温泉にまつわる歴史を学ぶ事が出来る「小浜歴史資料館」として、一般に公開されています。
小浜温泉には、海面に近い高さに作られた露天風呂や、約65年前に立てられた木造平屋建ての浴場など、個性的な共同浴場もあります。特に、橘湾に沈む夕 日を見ながら入浴出来る露天風呂や、日本一長い足湯は大人気です.さらに温泉街には、温泉水を利用して作られているお菓子や、「小浜ちゃんぽん」、橘湾で 採れる新鮮な魚をふんだんに用いた海鮮丼など、美味しい食べ物も豊富です。
◇島原湧水群
島原湧水群
現在みられる島原市内の湧水の多くは、1792(寛政4)年の雲仙岳噴火に伴う群発地震による地殻変動によって誘発されたものといわれています。市街地に おいては、地下の地層帯が、火山灰層や砂れき層が互層した良好な帯水層となっていて、源水涵養帯としての透水性に富む山体(眉山)が直前にまで迫っている ことから、地下水に強い圧力が加わり自噴しやすい状態となっているため湧出しているといわれています。
◇新鮮な野菜
新鮮な野菜
雲仙岳の裾野に広がる緩やかな傾斜の地形は、火山麓扇状地と呼ばれる地形です。これは、過去の火山活動に伴う土石流や火砕流が堆積して出来た地形です。島原半島の火山麓扇状地は、畑として利用され、新鮮な美味しい野菜が育てられています。

◇アーチ式石橋群
アーチ式石橋群
島原半島には多くの石橋があります。
利用しやすい石に恵まれていたこと、石を利用する技術が発達していたためだと考えられます。なかでも写真の『面無橋』は自然石を使って作られた大変貴重なアーチ式石橋です。江戸時代の終わりごろにつくられたといわれていますが、技術的にもとても貴重な石橋です。

◇棚田
棚畑展望台
平成20年度の「長崎県だんだん畑10選」に選定された「辺木地区・小竹木地区」の棚畑約800枚の景観を展望できます。眼下に広がる橘湾の対岸から長崎市までが一望できます。

 

 


棚田
島原半島には、棚田百選に選ばれた『清水の棚田』『谷水の棚田』以外にも、いくつもの棚田が見られます。これは、身近に利用できる石がたくさんあったこと、石垣をつくる技術が発達していたこと、傾斜地を田畑に利用できるほどの水に恵まれていたことなどによります。

◇島原温泉・湧水めぐり
島原温泉1
島原外港近くにある足湯。この近くに源泉(観音島源泉)があります。
島原温泉2
市内各所で見られる島原温泉の飲用所。ここは島原鉄道「島原外港」駅近くにある引用所。

島原温泉4
島原市役所前にある温泉の飲用所。

島原温泉は島原半島の東側に湧く温泉で、その泉質は炭酸水素塩泉です。源泉の温度が20~40度程度と低いため、いったん 60℃程度まで加熱した後、市内の地下に埋められた約1万メートルの給湯管を使って浴場やホテル、一般家庭に送られています。この温泉は入浴だけでなく、 飲用できることも大きな特徴です。この温泉に手を入れると、サイダーのように二酸化炭素の泡が肌に付着します。市内各所には温泉水の飲用場所が設置さ れているほか、共同浴場、無料の足湯もあり、観光客の人気スポットになっています。
◇ほっとふっと105
ほっとふっと105
豊富な湯量を利用して、2010年(平成22年)2月に日本一長い105mの足湯「ほっとふっと105」が完成しました。自由に使える無料の蒸し窯もあり、野菜等を蒸して食べることができます。ここでは、海を眺めながら大地の恵みを肌で体感することができます。
◇鯉の泳ぐまち
鯉の泳ぐまち.
昔ながらの水路が残っているまちで、鯉が放流されています、地区住民の管理のもと、道行く人々の目を楽しませています。
◇しまばら湧水館
しまばら湧水館
和風建築の古い面影を残す建物と、湧水を生かした庭園を持つ無料の休憩施設。湧水の仕組みや島原の地下水脈の説明パネルが展示されています。
◇湧水庭園 四明荘
湧水庭園 四明荘
島原特有の湧水を配した美しい庭園には、3つの池があります。庭園には楓等も植えられ、悠々と泳ぐ錦鯉の姿が楽しめます。
◇水頭の井戸

島原大変前、このあたりは「波止場水頭」といわれ船番所があった所で、今でも水頭という地名で呼ばれています。昭和16年、近隣の人々が協力して井戸を掘ったところ清冽な地下水が自噴しました。
◇ゆとろぎの湯・足湯

島原市のアーケードの中にある公衆浴場です。ゆとろぎの名前の由来は、お湯でゆっくりくつろぐという意味の造語です。敷地内には、足湯もあり、歩いた疲れを癒してくれます。
◇浜の川湧水
浜の川湧水
数多くある湧水の中でも「浜の川湧水」には、4つの区画に区切られた洗い場があり、食料品を洗うところ、食器を洗うところ、洗濯をするところなど各用途によって湧き出し口から順々に水を利用していくような仕組みになっており、現在もそのしきたりが守られています。
◇上の川湧水
上の川湧水
1629年(寛永6年)の「キリシタン殉教史の悲話」にも登場するなど古い歴史を持ち、昔から地元では「庄屋元前の湧水」として親しまれ、現在も生活用水などに利用されています。遠方からわざわざ湧水を求めて、ペットボトル持参で来られる方もいます。
◇刈水鉱泉
刈水鉱泉
塩化物泉に含まれるガス成分だけが浅層地下水に溶け込み、若干の硫化水素を含んだ低温(25℃~27℃)の炭酸泉として湧出しています。
◇雲仙展望台

雲仙地獄の全体が見渡せる、ビューポイントです。
◇原生沼
原生沼
雲仙地獄の西端の原生沼は、もとは「地獄」でしたが、噴気活動が徐々に東に移動したため、現在は九州ではまれなミズゴケ湿原となっています。
◇旧八万地獄
旧八万地獄
岩の割れ目からは60℃くらいの温泉が湧き出ているが、噴気活動は減少傾向にある。活動が弱くなったため、ススキやマツ等の植生が徐々に入り込んでいる様子が観察できます。
◇清七地獄
清七地獄
長崎の隠れキリシタンの清七が処刑された日に噴出したと伝えられている。
◇お糸地獄
お糸地獄
島原城下にいたお糸という女が、密通のうえ亭主を殺した罪で処刑されました。その頃に噴出したので、この名がつけられたといわれています。
◇大叫喚地獄・邪見地獄
「邪見」とは嫉妬心の意味であるが、嫉妬心によって生じた不和を解消するのが、この「邪見地獄」の湯といわれている。
大叫喚地獄・邪見地獄
雲仙地獄でもっとも噴気活動が活発なのが「大叫喚地獄」である。噴出する熱水は100℃近くある。
◇雲仙足湯広場
雲仙足湯広場
屋根付きで直径4mほどの円形の足湯。屋根付きだから、雨の日も安心してくつろぐことができます。雲仙地獄散策で疲れた足を、ゆっくり癒しましょう。
◇泥火山
泥火山

泥火山
地下にあるガスと水が地上に上がってくる際、一緒に押し上げられた粘土状の泥が積み重なってできたものです。泥水の模様は、火山が流す溶岩流にそっくりです。
◇スクイ
スクイ
有明海の干満の差を利用して行う伝統的な漁具で、満潮時に来遊してきた魚が干潮時に逃げ遅れたところを捕まえます。現在でも半円形の石垣で囲まれた石干見(スクイ)を、地元の住民によって大事に保存されています。
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