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六角井戸

六角井戸は海から20mほどしか離れていないのに、淡水です。この井戸のある場所は富津の谷の出口に当たるため、地下水が得られやすいのです。また地下では淡水が浅い所に、しみ込んだ海水は深い所に存在し、簡単にまざりあいません。六角井戸は浅い所にある淡水をくみ上げています。
井戸の縁石は猿葉山火山(約26万年前)の溶岩でできています。長年大切に使われてきたこの井戸の縁石は、水くみの綱の摩擦で削られて、のこぎり刃状になっています。
伝説によると、弘法大師(空海上人のこと)が諸国巡礼の際富津に立ち寄り老婆に一杯の清水を求められた。老婆の返事は気持ちよいものであったが、長時間待たされてようやく水を飲むことができた。その理由が、近くに井戸水が出ないためとわかり住民の難儀を救うため、水源の在りかを六角の杖でしめされた。住民がここを掘ったところこんこんと清水が湧き出たという。