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千本木展望所

島原市の千本木地区周辺には、3つの町があり、180を超える家屋がありました。1993年(平成5年)6月23、24日の2日間にわたって断続的に発生した火砕流と熱風(火砕サージ)によって、壊滅的な被害を受けました。この火砕流に伴う堆積物やそれらによる被害家屋を観察することができます。現在、この地区は土石流の発生を軽減するための砂防工事が行われていますが、一部のサイトでは火砕流堆積物が堆積した時と同じ状態で保存されており、堆積物とその発生時刻との対応関係が精密に分かっている数少ない場所です。また、一部の被災家屋や災害遺構も保存されています。「島原まゆやまロード」に面した千本木展望所からは、大火砕流が通過した谷と、その火砕流で壊滅した地域が一望できます。木々の間に見え隠れする被災遺構の奥には、1792年(寛政4年)の噴火で流れ下った新焼(しんやけ)溶岩の先端部を見ることもできます。